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ミズユキのブログです

【日常】おひたしのおっさん

こんにちは、ミズユキです。

 

 

先日、お昼休みにご飯を食べに行こうと職場の近くにある道の駅へ向かった。


そこは地元の特産物がならぶ、産直市場になっていて中には食堂も併設されている。

地元で採れた食材を使った美味しいランチがリーズナブルに食べられるとあって、お昼時には行列ができるほどだ。


土日は観光客も多いが、この日は平日。
お客さんの顔ぶれも地元の人が多そうだった。スーツを着たサラリーマンや、財布を抱えたOLさん、作業服姿の土木のお兄さん達。当時、ここのご飯にハマっていた私は毎日のように通っていた。


ところで、ここの食堂はセルフサービスになっていて、はじめにお盆を取ってカウンターにならぶ好きなおかずを自分で取っていく、定食屋さんによくあるスタイルだ。

カウンターのおかず以外にも、すでにセットとして決まっているものもあり、おかずを取らずにレジでオーダーすることもできる。(生姜焼き定食、唐揚げ定食とか)


カウンターのラインナップを紹介しよう。
まず、

お盆を取る

①寿司、おにぎりコーナー
②揚げ物コーナー
③卵焼きコーナー
④魚、一品料理コーナー
⑤副菜、サラダコーナー
⑥白ご飯とお味噌汁

レジ

という流れになっている。
(よくあるスタイルですね)


カウンターは一列になって進むため、混雑している時は人に流されてゆっくりおかずを選ぶ余裕がなかったりする。

 

 

私は、優柔不断かつ、食べたいモノしか取らないのでセルフサービス式の食堂とは非常に相性が悪かった。

幾度となく、おかずのチョイスに失敗し、レジで後悔する事もあった。
(やり直せるなら最初のお盆のところからやり直したい。)


レジを終えて皆んなでテーブルで食べる時など、だいたい他人が何を選んだか話題になる。(私の思いとは裏腹に)


嫌でも他人が何を選んだのか見ることになる。
口では、あ!〇〇さんの美味しそうですね!
そんなのありましたっけ?とか言いながら、

 

・・・ふむ、お手並み拝見といきましょうか。おや、これは洗練されていてムダがない。攻守ともにバランスの取れたこの布陣は美しい。


などと他人の昼ごはんを羨ましく眺めながら、何故か取ってしまったもずくをもさもさと食べる。
(もずく自体は好きなのだが、食べ合わせとかってあるじゃないですか。)

 

 

 

だが、それは昔のはなしだ。
毎日のように通い、セルフサービスの鍛錬を積み重ねた今の私は、言わばセルフサービスのプロである。どのおかずを取るべきか瞬時に判断し、レジまでの完璧なルートを計算する。
そう、これは経験がモノをいう世界なのだ。

 


その日も、いつものように列に並んだ。

が、いつもと様子が違っていた。
カウンターのおかずがほぼ無かったのだ
大雨だったからか、来客数がいつもより多く、行列に対しておかずの供給が間に合っていないらしい。

しかし食堂のおばちゃん達の頑張りもあってか、できたてのおかずが並んでは瞬時に消え、並んでは瞬時に消えを繰り返していた


周りは地元の常連ばかり。もちろんプロである。新しいおかずは見逃さない。お互いに牽制しながら皆、一分の隙もなく、自分のおかずをゲットしていく。


私も昔のような素人なら、今日のような日は泥試合だっただろう。(大雨だけに)

しかし、私もプロの仲間入りをしている。周りに負けじとなんとかできたてのハンバーグを死守した。

 

ふと前の人のお盆を見た時、あっ!と思った。


まだおかずが一皿も取れていない。

 

工事の警備員の服を着たおじさんだった。

 

この時点で、すでに④魚、一品料理コーナーまで差しかかっている。
まずいこのままではおじさんのお盆が悲惨なことになる…!!

 

おじさんがんばれ!と見守っていたが、周りのプロの動きが早すぎておかずがゲット出来ない。

おじさんはどうやら素人のようだった。

あれよあれよという間に列は流れ、⑤副菜、サラダコーナーになってしまった。
レジはもう目前。なんとしても挽回したい。

おじさんは迷った挙句、ほうれん草のおひたしの小鉢をゲットした。


ゴーーーール!!!!
おじさんのお盆には、おひたしがこじんまりとひとり寂しく乗っていた。

レジの女の子も困っている。

 

「あのー…お客様。本当にこちらでよろしいでしょうか?セットもございますが…。」


私もさすがにあんまりだと思い、セットを頼むんだろうなと思っていると、

 

なんと店員さんを怒鳴りつけはじめた。

 

おかずが少なすぎるんじゃ!もっと数増やしとけや!!!!!!!(カチキレ)

 

えぇ…逆ギレじゃん。。

突然の怒号に、なんだなんだとレジに視線が注がれる。

おっさんはプライドが邪魔したらしい。
後ろに並んでいるプロたちのお盆はたくさんおかずが乗っているのに、自分は取れなかったのが恥ずかしく余計にイライラしたみたいだった。

まぁ今日はおかずが間に合ってなかったので、ある程度お店の責任もあるけど、素直にセットをオーダーしたら良かったのでは???と思う私。
(レジが大渋滞してしまったので、おっさんに腹がたってきた)


「もうえーわ!金払うわいくらや!」
「120円です…」


顔を真っ赤にしてくっしゃくしゃの1000円札を叩きつけて、帰っていったおっさん。
やっと自分もレジを終えて、おひたし食べたんだろうかと、おっさんの行方を探したがもうすでに居なかった。(おそらく大注目を浴びてたのですぐに帰ったらしい)

 


セルフサービスは頭脳と強靭なメンタルがないと、プロになれないらしい。